節目の月に

長年、細々と茶道(茶の湯)のお稽古を続けています。
11月は“茶人の正月”と言われる節目の月ですので、茶道のことを少しだけ書いてみます。

仕事の後に先生のお宅に伺っているため、「今日はクタクタだからサボってしまおうかなぁ」などと思うこともたまにあります。しかし、どんな状態の時でもお稽古の後にはいつも、「やっぱり来て良かった」という心持になります。
お稽古中は世間話といったお喋りは基本しませんし、誰かに愚痴を聞いてもらったり励ましてもらったりすることももちろんありません。それでも、静寂の中で心は平らになり、心を込めてたてていただいた抹茶をいただくと、固くなっていた心もほぐれ、「明日も頑張ろう!」と活力が湧いてくるのです。

私にとっての茶の湯の楽しみは、美味しいお菓子を食べられること、季節感を感じることができること、好きな日本史と繋がりがあること、などです。
茶の湯というと、堅苦しいイメージを持たれている方も少なくありません。確かに、お茶をお出しするまでの手順が決められているのみならず、茶室の出入りは決められた方の側の足からとか、茶碗を回してから飲むとか、色々と決まりがあります。しかし、それらの根本に相手への思い遣りがあるのが、茶の湯の魅力でもあります。
例えば、冬は部屋が暖まるように、湯を沸かす釜は口が大きいものを使いますし、逆に夏は口の小さいものを使います。その釜の位置も、冬はお客様の近く、夏は遠くにといった風になります。夏には、見た目に涼しいガラスのお茶碗が使われることもあります。
先の「茶碗を回して飲む」というのも、茶碗の正面(柄が描いてある部分など、見どころとなる部分)をお客様に向けて出すので、客の側は相手に敬意を表して、その部分を避けて口をつけるために回すのです。

先日、マナーについての本の導入部分だけを読む機会があったのですが、「マナーとは、マニュアルのように『こうしなければいけない』という堅苦しいものではなく、相手への思い遣りを忘れないことであり、なぜそのマナーが必要なのか、その意味がきちんと理解できていれば難しいものではない」といったことが書かれていました。
茶道も同じはずなのですが、たくさんの手順を覚えるのはなかなか難しく、長年細々とお稽古を続けています。

11月。心新たにお稽古に励みます。
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