詐欺的な定期購入に対応するための特商法改正

 近年、インターネットを通じた定期購入に伴う消費者被害が急増しています(eg.インターネットを通じて、1回だけサプリメントを購入したつもりだったが、実は定期購入になっており、2回目以降も商品が届き、料金を請求されて困っている等。)。このようなインターネットなどを通した通信販売には、クーリング・オフ制度の適用がないため、対応が困難な事案も多くあります。
 このような事情を踏まえて、本年の第204回国会において、特定商取引法(特商法)が改正されました。改正によって、通信販売に伴い、業者は、契約の申込みをする者に対して、書面や画面上で、商品等の分量等を確認しなければいけないことになりました(改正特商法第12条の6第1項)。また、その分量等について、誤認させるような表示も禁止されることになりました(同条第2項)。そして、業者がこのような規定に違反した結果として、申込者が一定の誤認をした場合には、申込者は申込みの意思表示を取り消すことができるようになりました(同法第15条の4第1項)。申込者が、給付を受けた当時において取消原因について知らなかったとしても、現に存在している利益については、業者に対して返還を要するなど取消しの効果は、クーリング・オフよりは弱いものになっています(同条第2項参照)が、今まで対応が困難だった事案でも、取消権が行使できるようになり、消費者にとっては非常にありがたい改正です。
 上記の改正法は、令和3年6月16日に公布され、この公布の日から起算して1年を超えない範囲内において、別途政令で定める日から施行されることになっています。

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