ご挨拶

1 司法修習生とは
 初めまして、私は、本年弁護修習で2か月間多摩パブにお世話になりました、司法修習生です。
 司法修習生とは、法曹になるための研修生のことで、2か月間、指導担当の弁護士にイソギンチャクのように毎日くっついて歩き、弁護士がどんなふうに仕事をしているのか、あるいは、していないのか(?)を学ぶ、指導担当弁護士にとっては付き人のような存在です。

 2 屋久島出張へ
私の指導担当の先生は、もともと東京都内の事務所に在籍されていたこともあって、多摩地域に限らず様々な地域の仕事を持っています。なかでも、私の修習期間中で最もユニークだったのが、屋久島への出張です。
 屋久島には、前日に到着し、いろいろとハプニングはあったものの(ここには書けません。笑)、前日の嵐が嘘のように、空は真っ青で、島の風が気持ちよく吹いていました。海岸線は風が少々強めで、海沿いの崖に波が打ち付けられ、サバーン、と大きな音を立てていたのが印象的です。「ここなら自白できそうだな」と、刑事もののドラマの最後に犯人が断崖絶壁で犯行を自白するシーンを思い出しました。
 ところで、屋久島の食べ物としては、トビウオ、サバ、アサヒガニが有名です。お酒は、「三岳」という焼酎が作られています。残念ながら、サバの季節ではなかったため、サバを食べることはできませんでしたが、トビウオは散々食べました。屋久島で「三岳」を呑む瞬間は、まさに至福のひととき。
 もっとも、出張に同行したものの、仕事は島に着いた日の翌日の午前のみ(もちろんしっかりやりました!)。その後はフリーです。
残念ながら指導担当の先生はその日の午後の便で東京へ帰っていってしまいましたので、ワガママを言って私だけ残ることになりました。
 屋久島は、早朝に宿を出発して登山等のアウトドアに出かける島だそうで、その日の午後は、どこへも行けず、屋久島観光センターに行って、屋久島のことについてたっぷり学びました。そして、延泊。

3 「白谷雲水郷」
 翌日、朝早くから(とはいえ、私は朝が苦手な上、起こしてくれる人がいないため、そんなに早くはありませんが・・・)、あの有名な「もののけ姫」の舞台となった「白谷雲水郷」というところにハイキング(登山?)に出かけました。
ここは、本当に素晴らしいところで、空気は何の濁りもなくきれいで清々しく、美しい緑が生い茂って、真っ青な空は高いところにあります。
 屋久島は、アウトドア好きの聖地と言っても過言ではないようなところで、全国各地から(外国からも)登山客が多く訪れていました。そこで私の誤算だったのが、ガイドマップ等には白谷雲水郷は初心者でも安心してハイキングできる軽めのコースだという記載があったため、登山が不得意な私も大丈夫だと思っていたのです。しかし、実際にコースを歩いてみると、なんとも険しい道が続き、足元が不安定なのは言うまでもなく、道か道じゃないかと言ったら道じゃない道(?笑)も多く、まさかの小川を渡るということもしばしば(「増水時には渡らないでください」との注意書きあり)。加えて、結局は1000mまで登りました。アウトドア好きの聖地での「軽いコース」は一般的な「軽いコース」ではなかったのです。
 まんまと騙され、やっとの思いでコースを無事終えた私ですが、この登山は一生の思い出になりました。歩いている途中には野生の鹿が何度も近くに現われ、かわいい姿を見せてくれましたし、あの透き通るような清々しい空気、雲水郷を流れるキラキラと輝く小川は、あの場所に行かなければ出逢うことはできなかったでしょう。
 そして、登山を終えた私は、屋久島をでて、一路鹿児島市内へ向かいました。
 屋久島空港では、最後に生ビールとトビウオのから揚げを食べたことはいうまでもありません。

4 鹿児島
 鹿児島空港に着いた私は、まずホテルに向かいました。空港からさらに高速バスで1時間以上走ったところにある、桜島が目の前に見えるホテルです。3~4年前の大河ドラマ「篤姫」の影響ですっかりエセ鹿児島好きになった私は、どうしても桜島をこの目で見たいと、できれば見えるところに泊まりたいと考え、そのホテルを予約しました。
 私の思惑とは多少異なり当時は少し曇っていたので、私がホテルに着いた夕方には、薄く雲がかかって、桜島の上の方はよく見えませんでした。これがまた風情があって良いのだと自分に言いきかせ(笑)、写真を撮るなどして過ごしました。
ホテルでは、鹿児島の黒豚を使用した、柔らかくジューシーなトンカツ御前をいただきました。
しかし!桜島が見たい一心で遠いのに予約したホテルでしたが、なんと、もちろんライトアップなどされないため、午後6時過ぎには全く見えなくなってしまいました。桜島ビューの大露天風呂からも夜には全く桜島が見えないため、大きな窓から「あのあたりに桜島があるんだろうな」と想像しながら過ごしました。
この日は、前日のハイキングがたたり、全身筋肉痛。さっさと寝ました。


4 「ラムネ温泉」
 東京に戻る日を迎えた私は、ホテルを早めに出て空港に向かいました。空港から霧島温泉行きのバスが走っているという情報をゲットしたため、霧島まで行って温泉に入ろうという魂胆です。
 そこで、霧島温泉のどの温泉に行くかを調査したところ、「ラムネ温泉」という、発泡する白濁した温泉が、霧島温泉の中でも空港に近いところにあるということがわかり、ここに行くことにしました。
 しかし、実際にバスを待っていざ乗ろうというときに、バスの運転手から、バス停からラムネ温泉までは遠いし、バス停で降りたらタクシーも通らないから、空港からタクシーに乗った方がいいと言われ、その通りにしで、タクシーでラムネ温泉に向かいました。タクシー料金は予想をかなり上回る金額でした。
 ラムネ温泉に着いた私は、さぞ発泡しているのだろうとわくわくしながら、足からゆっくり温泉に浸かりました。が、なんと、全く発泡していないどころか、大して白濁もしていません。
 なんたることだとおもったのも束の間、地元のお客さんが入ってきたので、発泡していないことと白濁していないことをネタに楽しくおしゃべりしながら入浴を楽しみました。
 そこで、地元の方に何で来たのと聞かれ、空港からタクシーですと答えたところ、そんなもったいないことはないということで、帰りは空港までわざわざ送って下さることになりました。そして、入浴を楽しんだ私は、お言葉に甘えて空港まで車で送ってもらうことになり、しかも、帰りに有名な駅があるということで「嘉例川駅」というところに寄ってもらいました。単線の、木造の駅舎で、とっても味わい深い、なんともレトロな駅舎は絶対に東京ではお目にかかれないものでした。

5 鹿児島空港
 嘉例川駅を出発した私は、送って下さった方々にお礼を言って車を降り、空港に入っていきました。そして、なんとも間抜けなことに、このとき朝から何も食べていないことに気づき、空港のレストランで鹿児島の黒豚を使用したとんこつラーメンを食べました。おいしかったです。何にも言わなくても固めの麺で出してくるあたり、さすが九州だなと思わざるを得ませんでした。

6 感想
 これまでつらつらと書いてきましたが、はじめから終わりまで、指導担当の先生にはワガママを聞いてもらい、おいしいものを食べて飲んで、最後には地元の方の温かい厚意に触れ、非常に充実していたし、清々しい環境の中で運動不足ながらハイキングもできて、本当に幸せな旅でした。司法試験に受かって良かったと、初めて思いました。
 そして、私がこんなに充実した修習ができたのは、指導担当の先生はじめ、所長の井上先生、その他の先生、優秀な事務局の方々のご協力があったからで、多摩パブには本当に感謝しています
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多摩パブリック法律事務所

Author:多摩パブリック法律事務所
多摩パブリック法律事務所は、多摩地域の法的ニーズに積極的に応えるため、東京弁護士会の全面的バックアップにより設立された公設事務所です!

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