南相馬にて・・。

 8月13日、東日本大震災被災者支援活動の一環で、南相馬市の仮設住宅での法律相談に行ってきました。

 福島第一原発から30キロちょっとの場所で、原発賠償問題についてのご相談をお受けしました。

 いまだ収束の目処が立たない原発問題について、先の見えない不安を抱える皆さんの苦しみに接し、これから私たち弁護士がやらなければいけない課題の大きさを痛感しました。

 相談終了後、仮説住宅へ案内していただいた市の職員の方から、

 
 「折角来たのだから津波の被害の大きさも見ていってくれ。」

 
 と勧められ、教えられた漁港跡に行ってみました。


 そこには、大きな堤防の一部が完全に破壊され、全てのものが流され、大量のがれきのみが残った荒涼とした風景がありました。


 一緒に相談に行った他の弁護士と、ただただ、その光景を目に焼き付けるだけでした。


 ちょうどお盆の時期ということもあり、家が流され、土台だけが残った場所に、お花を供えている方が何組もおられました。
まさに、自分自身が震災被害の現場に立っていることを実感しました。

 壊れた堤防を呆然と眺める我々の横に、バイクに乗ってやってきて海を眺めている「おじいさん」がいました。どちらともなく話しが始まり、「おじいさん」は、地元訛りのゆったりとした口調で震災の被害について語り始めました。

 集落の半数以上のものが津波で流され、まだ半分しか見つかっていないこと、未だにテトラポットで遺体の一部がみつかっていること、漁をしたくてもできないこと、津波が松林にぶつかって大きなしぶきをあげ、それを見て慌てて避難したこと・・・、
様々なことを話してくれました。


 涙することもなく、また感情を表に出すこともなく、ただ淡々と静かな口調で・・・。


 そこに、悲しみの大きさを感じました。


 南相馬からの帰途、数年前に相馬野馬追いを見るために相馬市、南相馬市を訪れたことを思い出していました。
 海沿いの宿から見た、相馬の静かな海の風景と、この日見た海とが、頭の中で交錯していました。

 また、法律相談に行きます。
 そしてまたいつか、相馬野馬追いを見に行き
ます。

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多摩パブリック法律事務所は、多摩地域の法的ニーズに積極的に応えるため、東京弁護士会の全面的バックアップにより設立された公設事務所です!

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