退所のご挨拶

平成28年12月末日をもって任期を満了し、多摩パブリック法律事務所を退所しました。
4年半多くの方のお世話になり、本当にありがとうございました。

あれ、多摩パブの弁護士また辞めるのか、思われる方もいるかもしれません。
はい、多摩パブは一般の事務所よりも弁護士の出入りの多い事務所なのです。
それは多摩パブはいわゆる公設事務所だからです。

公設事務所とは、ざっくりご説明すると、一般の弁護士ではなかなか手が回らないところ、でも弁護士の力が必要なところを担う弁護士が必要だ、ということで、弁護士会が設立した事務所になります。(公設事務所がなんなのかについては、以前のブログに少し書きましたので気になる方はこちらhttp://tamapb.blog.fc2.com/blog-entry-134.htmlをご覧ください。)

こうした性質の事務所のため、特定の弁護士の事務所というわけではなく、いろんな弁護士が交代で任務を担えるよう、任期制がとられているのです。
そのため、多摩パブの弁護士はいつも入れ替わっているのです。

弁護士が入れ替わっていくため、事務所は常に新しいことにチャレンジしやすく、進化し続けます。
一方で、人が変わることにより、外の方とのつながりが切れてしまわないよう、引き継ぎなど気をつけなければなりません。
そこで、活躍してくれるのが事務局です。事務局には任期がありません。
そのためご挨拶回りや関係機関と共同で行う事業などには事務局も同席し、関係をつないでいます。
普段は表に出ることの少ない事務局ですが、こうして地域に根付く多摩パブを支えています。

退所のご挨拶なのに、長々と一般的なご説明をしてしまいました。
多摩パブでの思い出はたくさんありますが、自治体や社会福祉協議会などさまざまな関係機関の方と協力しながらケース対応をする機会が多かったことが印象深いです。
依頼者の方により総合的な支援をすることができたかと思います。

平成29年1月からは東京パブリック法律事務所の所属となります。
多摩パブの兄弟事務所です。
今度は池袋で、多摩パブ魂を忘れずにがんばりたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。

ご挨拶回りの季節です。

  お正月も終わり、2016という数字にも慣れてきた今日この頃、多摩パブでは今年もご挨拶回りの季節がやってきました。
  「ご挨拶回り」は、多摩パブで毎年この時期に行っている活動です。弁護士、事務局含め所員みんなで手分けをして、多摩地区30市町村すべてにご挨拶に伺います。市役所の広報課や高齢者支援課、社会福祉協議会、地域包括センター、消費生活センターなどなど、市民の方々とかかわりのあるあちこちをまわります。自治体によっては、広い市内に各所が散らばっていることもあり、ときには1日かかりでまわります。
  その間、弁護士も事務局も事務所を留守にしてしますので、なかなか大変な活動なのですが、なぜこんなことをはじめたのでしょうか。
  当事務所は、いわゆる公設事務所です。ざっくりご説明すると、一般の弁護士ではなかなか手が回らないところ、でも弁護士の力が必要なところを担う弁護士が必要だ、ということで、弁護士会が設立した事務所になります。わかりやすいところでいえば、過疎地域、弁護士がひとりもいないところに弁護士を送る法テラスやひまわりといった制度があります。
  東京は弁護士が増えすぎて余っているんじゃないの?という指摘があるかもしれません。たしかに東京など都市部は弁護士がだいぶ増えていますが、それでも多摩地域には弁護士のいない自治体がまだまだあります。また、事件の分野に目を向けると、たくさん弁護士がいてもなかなか手がまわらない分野、たとえばお金のない方の事件や、精神疾患等抱えていて対応が大変な方の事件、外国人の方などなど、弁護士が必要なのに弁護士が使えない、という方が多いのが実情です。多摩パブはそうした事件に積極的に取り組むための都市型公設事務所なのです。
  そうした弁護士の力を使えない方々は、弁護士のところに自力でたどり着けないことが多いです。となると、私たちは自分たちからそういう方のところに出向こう!ということになりました。
  そうはいっても、弁護士の力だけでは困っている方を見つけるのは困難です。現場に近いところ、困った市民が駆けつけるところは自治体ではないか、弁護士が自治体と顔の見える関係を作り、困っている方がいらっしゃればつないでいただけるようにしたらよいのではないか、そうして始まったのがご挨拶回りです。
  いざご挨拶回りをしてみると、市民の方々どころか、自治体の職員の方にとっても弁護士は敷居が高い、弁護士って一体何をしてくれるのかよくわからないと思われてしまっている、ということがわかりました。弁護士も使っていただかないとなんの意味もありません。まずは、職員の方々と顔の見える関係、気軽にご相談いただける関係を築くところから始まります。
  ご挨拶回りも今年で9回目になります。当初は何の営業だろうとお話しを聞いていただくのも苦労したこともありましたが、現在では日常的に電話やメールでやりとりのできる職員の方も増えてきました。
  職員の方とのやりとりの中で、さまざまな新しい取り組みも始めてきました。自治体と共催する相談会、夜間相談会、他の専門家の方とワンストップで相談をお受けする多士業相談会、団地での相談会、市民の相談を受けた職員の方が気軽に電話で弁護士の法的アドバイスを受ける制度、市民の権利擁護に関する会議に弁護士がいちメンバーとして出席すること、職員や市民向けの講演会などなど。
  案件によっては、職員の方々と協力しながら進めることもあります。
  多摩パブのマークをご存じでしょうか。自転車をモチーフにしています。前に秋野弁護士がブログに自転車について書いていましたが(http://tamapb.blog.fc2.com/blog-category-16.html)、当事務所の所員は自転車であちこち走り回っているため自転車をマークに採用しました。
多摩パブリックロゴ

  多摩パブはこれからも地域密着の事務所となるべく、多摩地区のあちこちを走り回りたいと思います。

団地相談はじめました!

 12月に入り、ぐっと寒くなってきました。
そんな霜柱の立つ先日、多摩地区のある団地にて、「団地相談会」を開催しました。

 多摩パブリックはいわゆる公設事務所なのですが、その使命のひとつとして、
司法アクセスの改善、つまり「弁護士が必要なのに利用ができていない方とつながる」
というものがあります。

 最近はリーガルハイやHEROなど、法曹を扱ったドラマも増えましたが、
それでも弁護士の敷居はまだまだ高く、「弁護士なんて怖そうだな…」
「何を話していいかわからない」「お金をたくさん取られるのでは…」
と思われてしまうことも多いです。
でも、困ったときに法律の力で事案を解決をお手伝いするのが私たちの仕事なので、
困った方と縁がないと弁護士もなんの役にも立ちません。
そこで、気持ちの壁や交通の事情などから弁護士のところに来られない方のために、
弁護士が出かけていって、弁護士が必要な方をこちらから見つけよう!
ということをしているのです。

 今回うかがった団地は、法律事務所の多い立川や八王子、新宿などからも遠く、
またそもそもどこの駅からも遠いため、
弁護士のところに行くことがより一層いち大事となってしまうところにある団地でした。

 うちから歩いていけるところで、弁護士、法律相談がどんなものか、
ぶらっと試しに来ていただいて、法律で解決できることがけっこうあるんだな、
案外弁護士って怖くないんだな、と弁護士を活用していただくきっかけになれたらいいな
というのが目的でした。

 誰も来なかったらどうしよう…という心配をよそに、予定していた予約はすぐに埋まり、
いろんな方にお越しいただきました。
「弁護士に相談するのは初めて」、「今すぐ必要というわけでもないのだけど
前から気になったことがあったので」、という方もいらして、
気軽にご利用いただけたかなと思っています。

 私たちも、畳の集会所で、窓際の日差しがぽかぽか暖かく、
和やかな気持ちで相談会ができました。
今回は新しい試みでしたが、また工夫を重ねてよりよい企画にしていきたいと思っています。

 次は、あなたの街にもお邪魔するかもしれません!?

空をとびました!

空を飛びました!(だいぶ前のことなのですが…)
友人から体験ギフトをいただいたのですが、
その中に「パラグライダー体験」なるものがあったので、試しにいってみました。

東京から車で1時間半くらいで御殿場の奥の朝霧高原につきます。
ちょうどお天気もよく富士山もみえてわくわくです。
はじめに簡単な説明がありました。
私はパラグライダー初心者ですが、
タンデムというふたり乗りのパラグライダーだと、後ろでプロが操縦してくれます。
私はただぶら下がっているだけでいいとのことです。
パラグライダーはテントのような丈夫なうすい生地でした。
それにたくさんひもが着いていて、大きなリュックサックのようなものにつながっています。
そのリュックサックを装着して発射準備完了です。
発射するのは、高さ約300メートルの山の上。
正面に富士山が見えてとてもきれいですが、下を見ると…。本当にここから…?!
ひやひやしていると「いくよ!」とあれよあれよと連れて行かれ、
わわわと思っている間に2、3歩助走するとあっという間に浮いていました!
発射場所からさらに50メートルくらい上昇していきます。
飛んでしまうと不思議と怖いという気持ちもなく、なんだかとても不思議な感覚でした。
風がとても心地よく、富士山も横にあるようで、遙か下には愛車が小さく見えました。
森を上から見るのも不思議で、楽しいひとときでした。

sora2

着陸するときもふわっと降りるのでやっぱり怖くありません。
15分ほどの飛行でしたが、思ったよりも長かったです。
これははまっちゃいますね!
今度は紅葉のきれいな頃に行きたいです。
上から紅葉なんてきれいだろうなぁ。
みなさまも一度いかがでしょうか。

写真はフライトの順番待ちの間に、
おもしろい(でも知らない)おじさんがあれこれポーズの指示をしてきて、
よくわからないままそのとおりにしているうちに撮っていただいたものです。

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弁護士のいちにち

以前依頼者の方が、私がばたばたしている様子を見て、
「弁護士ってそんなに外出が多いのですね!ずっと事務所にいるイメージでした。」
と驚かれていました。
一般的には弁護士は「机に向かってパソコンを打ち、電話をしている。」イメージでしょうか。

弁護士も仕事はいろいろありますので、もちろんそんなイメージどおりの弁護士もいます。
会社の社員として働くインハウス・ロイヤーと呼ばれる弁護士は
会社内にいることが多いかと思います。

多摩パブリックは、いわゆる「町弁」です。
町医者のように、ご近所にあって風邪でも怪我でもなんでも診ます、
というものの弁護士バージョンを町弁というのです。

町弁の1日のイメージとして、私のある1日をご紹介します。

9:00  事務所に出勤 郵便やメールのチェック
10:00 法テラスで相談
12:00 事務所に戻ってランチ(今日もコンビニのおにぎりで飽きる)
      おにぎりをかじりながらメールと電話
13:00 依頼者と事務所で打ち合わせ
14:00 裁判所へ自転車でダッシュ(多摩パブは基本自転車移動です。)
14:15 裁判について依頼者と打ち合わせ
14:30 裁判
15:30 事務所に戻り急いで外出
16:30 多摩地区内の病院へ 
      後見人をしているおばあちゃんのお見舞いと病院との打ち合わせ
18:00 病院を出発 次の場所へ直行
19:00 23区内の依頼者の会社で打ち合わせ
22:00 帰宅 家でメールの返信と書類の作成

というようなかんじで、とにかく毎日あちこち出かけています。

弁護士になってよかったなと思うささやかなことのうちのひとつとして、
いろんなところに出かけられる、というものがあります。
刑事事件の警察署、依頼者の会社や家など、次どこに出かけることになるかは事件次第です。
初めて降りる駅では、周りをきょろきょろしたり、インターネットで調べたりして、
おいしいお店を見つけるのも楽しみです。
事務所内でも、○○警察署なら近くにおいしいラーメンあるよ、帰りに駅前の温泉に寄れるよ、
などと情報交換をしています。

来週はどこに出かけることになるかな。
プロフィール

多摩パブリック法律事務所

Author:多摩パブリック法律事務所
多摩パブリック法律事務所は、多摩地域の法的ニーズに積極的に応えるため、東京弁護士会の全面的バックアップにより設立された公設事務所です!

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