奥多摩の大雪

 過去20年間で自宅の最高積雪は、平成23年2月の50センチでしたが、今年の2月8日は55センチと記録を更新しました。さすがにもう降らないだろうと思っていたら、2月14日から降り積もってとうとう80センチを超してしまい、小河内ダム近辺では130センチとなりました。

 太平洋岸の低気圧は、上空の寒気に南の湿った空気を吹き込み、水分の多いベタ雪を降らせます。北国の粉雪と異なり、とても重くて粘りがある雪なので、細い電線にもまとわりついて結氷し、断線や電柱を倒壊させて、停電となります。多摩地域に多い全く手入れされていない杉林では、枝や葉に雪が凍り付き、その重みで大量に幹ごと倒壊します。

 JR青梅線は、雪による倒木多発で早々と不通になり、青梅街道と吉野街道は雪崩で通行止めになりました。鉄道も道路も不通ならば、住民の移動手段は途絶します。檜原村や山梨県でも「陸の孤島」が発生し、とうとう自衛隊に災害出動を要請することになりました。公園にヘリコプターが離着陸し、食品などの救援物資を孤立した地域に配給しました。

 国道である青梅街道は、必死の除雪で奥多摩駅までは2月19日に何とか通行できるようになりましたが、その先は通行止めです。対岸の吉野街道も通行止めが続いています(3月4日現在)。青梅線は御嶽駅と奥多摩駅の間でバス代行輸送を行いました。全線開通したのは2月25日で10日以上も不通という異常事態でした(定期券は7日間延長になりました)。

 たまたま私は、他県にいたので、閉じ込められはしませんでしたが、帰宅難民となり、ホテルを転々とすることになりました。帰宅時間を気にせずに毎夜飲み歩けるのはとても嬉しいのですが、やはり自宅と違ってゆっくり休息をとることは出来ず、疲労が蓄積していくのが分かりました。

 北国では、一夜で1メートル以上積もることは珍しくなく、毎日屋根の雪下ろしをする風景が報道されますが、いざ自分たちのこととなると、途方に暮れてしまいます。毎日の雪かきで、スコップもシャベルも売り切れました。腰痛が多発し、整形外科は満員です。

 湿った雪は、昼間溶けても夜間に凍結し、道路はアイスバーンとなります。歩道は除雪した雪に埋もれて歩けず、やむなく車道に出て歩くので、歩行者も大変危険です。山々は雪で白く輝き、その急峻な斜面に積もった大量の雪は気温が上がると雪崩となって、また道路を塞ぐ恐れがあります。

 ところが、世の中には恐れを知らない人々がいるようで、大雪警報の出ているさなかに奥多摩駅に降り立ち、登山コースの情報を聞きに来た登山客がいたそうです。対応した登山案内所のガイドが、必死になって登山中止を説得し、何とか帰したそうですが、そのまま登っていたら間違いなく凍死していたでしょう。

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新年のご挨拶

皆様 明けましておめでとうございます。

多摩パブリック法律事務所は、東京弁護士会の支援により、法テラスの法律扶助制度と連携した、敷居の低い、市民の法的駆け込み寺を目指して設立されました。本年3月で設立6周年を迎え、設立時の弁護士5名から、今では弁護士15名を擁する中規模事務所となりました。これも、ひとえに皆様方のご指導とご協力の賜物と、深く感謝致します。

当事務所では、法的アクセスの充実のために、多摩地区の各自治体をはじめ、社会福祉協議会、商工会、法人会とも協力して、無料相談会や多士業相談会、夜間相談会などを、現地で開催しています。法的救済を求めている全ての人のところに、当事務所の弁護士が出向いて相談を受け、必要な助言をすることがその目的です。

まだまだ力は不十分ですが、所員一同、日々研鑽を積み、多摩地区の皆様に対するリーガルサービスに邁進する所存ですので、本年もよろしくお願いいたします。

バリアフリーの記

「痛い!」左膝に激痛が走った。テニスコートに立ったまま、身動きが出来ない。頭の中では、素晴らしいバックボレーを返したつもりだったのに、球は後方に転がっていた。医者の診断は「左膝の筋を伸ばしたので、全治3ヶ月」という重傷だった。

それからは、事務所まで自家用車で通勤し、杖をついて歩いた。わずかな段差に足を取られて、何度も転倒しそうになったので、階段は避けてエスカレーターかエレベーターを利用した。

そんな身になって、バリアフリーのありがたさを痛感させられた。鉄道の駅はかなり整備されているが、全く設備のない駅も少なくない。街路には段差が多く、色々の障害物が置かれているので、それを避けるのに大変な苦労をする。広い道路の横断では、途中で赤信号になってしまい、車列の間に取り残される。お年寄りや障害者が急いで渡っても、青信号の時間が絶対的に短すぎるのだ。

良いこともあった。杖をついて立っていると、電車の座席を譲ってくれることが何度かあった。健常者なら断るところだろうが、こちらは怪我人なので、ありがたく座らせてもらった。今年で前期高齢者になったので、お年寄りが立っているのに、シルバーシートで寝たふりをする若者には、怒りを覚えた。

障害者となって、初めて見えてきたことが沢山あった。身体・視覚・聴覚障害者には、バリアフリーは不可欠だ。障害者に優しい社会こそが、全ての人間に優しい社会だ。たとえ障害がなくても、色々な意味で社会的弱者と呼ばれる人たちもいる。それらの人たちの人権が守られる社会が、真の民主主義社会だ。

と、声高に叫ぶ前に、膝の痛みが無くなって、杖がなくても普通に歩けるようになってきた。これはいかん。障害者であったときの気持ちを持ち続けるように、肝に銘じなければならない、と肝に銘じている師走である

5周年記念

多摩パブリック法律事務所は、2008年3月に立川市に開設され、本年で開設から5年が経ちました。
そこで、5周年を迎えることができた感謝の思いを形にしようということで、本年7月に「5周年記念相談会」と「懇親会」を開催しました。
相談会
「5周年相談会」は、感謝の思いを地域の皆様に少しでもお返しできればということで、予約枠90枠という、当事務所では大規模な相談会を企画しました。予約はほぼ埋まり、多くの皆様にご利用いただくことができました。

また、関係者の皆様への感謝の思いを形にするということで、「懇親会」も開催しました。
懇親会2
思えば5年前、当事務所は弁護士5名でスタートしたのですが、当時は、「公設事務所」という名称さえ、全く知られていませんでした。そのため、弁護士と事務局が一緒になって、多摩地区30自治体を訪問し、事務所の紹介と法律相談の案内などを行い、事務所のことを理解していただくことから始めました。

最初は、営業のセールスと思われたり、飲み代の取り立て(多摩パブという「パブ」=飲み屋だと思われた。)にきたと誤解されたこともありました。しかし、それにもめげずに毎年訪問を続けさせていただいた結果、今では自治体と共催で法律相談会を開催したり、その他にも、当事務所の弁護士が自治体の協議会に参加するなどのご関係を築かせていただくに至りました。

多摩地区の400万人を超える人口は、四国の人口に匹敵します。また、立川の裁判所の事件数は、全国の地方裁判所本庁も入れた中で10位以内の多さです。そして多摩地区には、23区に隣接する都会から、山梨県に隣接する過疎地帯まであり、そこにはさまざまなニーズがありますが、残念ながら、弁護士へのリーガルアクセスは、まだ十分とは言えません。

多摩パブリックは、設立時の3倍の、弁護士15名を擁する地域の中堅事務所に成長し、5年間の様々な経験を経て、幅広いご依頼にも対応できる体制が整いました。

この5年間の皆様からのご支援、ご指導に心から感謝申し上げます。

私たちは、広大な多摩地区で、とくに高齢者、障害者、外国人を含む権利救済において弱い立場にあると言われる方々のために、今後とも事務所一丸となって奮闘してゆくことを誓います。

これからも、ご指導、ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。

箱根 金時山(1212.5M)に登山しました

  
2012年11月24日、箱根湯本のホテルから車で、登山口の金時神社入口に到着した。ここは、鬼退治をした源頼光の武将坂田金時つまり金太郎を祭っている。大きなまさかりが展示してあり、深山幽谷の雰囲気は十分。あいにくの曇天ながら、男女6人で元気に登山開始。前日の雨で登山道がぬかるんでいて歩きにくい。その上、予想外の岩山の急登つづきで、前夜の宴会での深酒が悔やまれる。
徒歩1時間で金時神社分岐に到着した。そのまま徒歩30分で金時山山頂に到着したが、人人人の大混雑で、寒いのに座る場所もない。山頂の茶屋に避難して、温かいまさカリーうどん(ただのカレーうどん)を食べて一息ついた。茶屋には登頂回数と名前を書いた木札が掲げられていたが、4500回という人もいた。毎日登頂しても12年以上かかる計算で、おそらく30年くらいの記録だろう。
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寒いので直ちに下山開始。狭く険しい登山道に30人以上のパーティーが登ってきて、すれ違う度に大渋滞となる。金時神社分岐まで戻り、うぐいす茶屋を経て、金時山登山口に下山した。標高が徐々に低くなると、あたり一面の紅葉で、真っ赤な葉が多く、ため息が出るくらいの錦秋だった。同行者も「綺麗!きれい!」と叫び続けていた。
下山途中で一緒になったおじいさんは、なんと2900回目の登頂を果たしたとのこと。「東京から来ているので、週3回くらいしか登れない」と話していたが、18年かかったらしい。
帰りの道路は大渋滞で、果てしなく続いていた。何とか小田原まで下りて、明治創建の格式高い割烹で、豪勢な宴会を満喫した。ロマンスカーに乗った頃には、登山の疲れもあって、皆さん熟睡していました。
                                       

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Author:多摩パブリック法律事務所
多摩パブリック法律事務所は、多摩地域の法的ニーズに積極的に応えるため、東京弁護士会の全面的バックアップにより設立された公設事務所です!

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