月食とおしゃべり

 11月8日は皆既月食と、天王星食が同時に見られるという事で、テレビでも朝からタイムスケジュールなどを伝えていました。
仕事の帰りに、家族から月食が始まるとの知らせを受け、もうすっかりそのことを忘れていた私はあわてて空を見上げましたが、そこからはあいにく月は見えませんでした。
 バスを降りたところでもう一度空を見上げると、東の空に左下が欠けている月がはっきりと見えました。家に帰り、時間を気にしながら、何度か月の様子を見に外に出ました。
 すると、顔見知りのご近所のおじさまが、私の知らない若い男性とおしゃべりしながら見ていました。そのうち私も話の輪にいれていただき、そのあたりの昔の話や、ご近所の話で盛り上がりました。もちろん月の話もしましたよ。
コロナ禍でご近所の方とのつきあいも希薄になっているこのごろ、月食が思いがけずみんなの社交の場になっていました。
 月食も素敵でしたが、私にとってはそのおしゃべりがとっても嬉しかったです。

相続登記の申請義務化が始まります

 令和6年4月1日から民法が改正(施行)され、相続登記の申請の義務化が始まります。これは、不動産を相続によって取得した相続人に対し、自己のために相続開始があったこと及び当該不動産の所有権を取得したことを知った日から3年以内に相続登記の申請を義務づけるものです。正当な理由のない申請漏れには過料の罰則規定も設けられています。
 改正の理由は、従前、相続登記がされないことにより所有者不明の不動産が発生し、その結果不動産の管理をする人がいなくなり、荒れた状態のまま不動産が放置されること等が問題になったためです。また、相続が複数回起こった場合等、不動産の所有者の探索に多大な時間と労力がかかることが多いのも、不動産が放置されたままになる原因だと指摘されていました。
 相続登記の申請の義務化は、こうした弊害をなくすために規定されたものです。なお、今回の改正では、法改正「前」に相続した不動産についても適用されるので、注意が必要です。
 もっとも、遺産分割協議が長引いている場合等は、すぐに3年が経過してしまいます。そのような場合に備え、改正により「相続人申告登記」という制度が新設されました。これは、①登記簿上の所有者に相続が開始されたこと、及び、②自らが相続人であることを法務局に申し出れば、相続登記申請義務を果たしたこととみなす制度です。この手続をするにあたり、他の相続人の協力は不要です。
 これ以外にも、相続登記の義務化への負担を軽減するべく、相続登記の登録免許税の負担軽減策も設けられました。また、改正により、「所有不動産記録証明制度」という制度が新設されました(令和8年4月までに施行予定)。これは、ご自身や被相続人が名義人となっている不動産の一覧を法務局が証明書として発行してくれる制度です。相続人の立場では、被相続人がそもそもどの不動産を所有していたかわからない場合が少なくないため、ご自身が相続した不動産の全容を把握しやすくするために設けられたものです。
 以上みてきたとおり、相続登記関係は法改正が多いところですので、ご注意下さい。

リヨンは素敵な街でした

 フランスのリヨンに行ってきました。パリに次ぐ第二の商業都市です。この街で生まれたAntoine Saint-Exupéry(アントワーヌ・サン・テグジュペリ)に因んで、サン=テグジュペリ国際空港という名前の空港が空の玄関口です。『星の王子さま』が気に入っているので、まずはそこからわくわくしちゃいます。
 コロナ禍に海外旅行なんてと眉を顰める方もいらっしゃるかもしれませんが、一応、仕事の予定で行きました。International Congress of Law and Mental Healthという学会の第37回大会に出席してきました。ヨーロッパやアジア、アメリカなど世界各地から裁判官・弁護士や精神科医などが集まって、法と精神医療に関する制度や理論、実践の報告をする6日間でした。
 私は、THERAPEUTIC APPROACHES FOR CRIMINAL DEFENSE IN JAPAN(日本での刑事弁護における治療的アプローチ)と銘打ったセッションでThe Difficulty of Therapeutic Approach in the Defense for Theft Offender(窃盗事件における治療的アプローチの困難さ)という題目の報告をしました。私が担当した2つの窃盗事件を素材にして、被告人自身が持つ資産や資源次第で、提供を受けることができる弁護活動の質・量が変わってしまう不公平さについて問題提起をしました(豊富な資金力・組織力を背景に捜査を遂げ、訴追活動を行うことができる検察官とは対照的に、被告人の精神疾患・障害等につき診断を得るにも、更生・治療の場を確保するにも、弁護側に与えられた武器が乏しいのが実情です)。
 学会では、会場から積極的に質問や意見を投げかけ、議論に参加する裁判官の姿がそこここで見られました。中には、「ここから世界にTJムーブメントを起こそう!」などと呼びかけている方もいました(「TJ」というのは、「治療的司法」という応報よりも被告人の問題解決に焦点を当てた司法観のことです)。日本の裁判官は、新規性・独自性のある意見を活発に述べるよりも、一般的見解を気にしながら、控えめに意見を述べる方が多いので、地域による法律家の姿の違いに驚かされました。司法の品質の安定のためには、個性による凸凹を無くし、平均を追求することにも意味があるとは思いますが、それぞれの法律家が多様な色味を出しながら、闊達に議論を交わして、法の運用を創り出していくことの方が魅力的に感じます。
 私にとっては、10年ぶりの海外、初のヨーロッパ上陸でした。英語が通じない人たちでも、一生懸命伝えようとしてくれる親切さがありつつ、他人に干渉するような眼差しを向けない風土で、日本での(ある側面での)息苦しさ・窮屈さから解放されるような気持ちになりました。どこを切り取っても絵になるような景色の街の中を電動キックボードで行き来して、心が洗われました。
 月並みですが、旅に出ることでいろんな物事が相対化されて、良い経験ができますね。コロナの流行が過ぎ去って、また気軽に海外に出かけることができる世の中になってほしいなと切に祈っています。

しばさき写真

取り戻したい習慣

高校時代ぐらいから、片道40分以上かけて通学・通勤をする習慣がありました。歩いてからの方が頭がスッキリして、何をやるにも効率が良いなと思っていたのですが、最近、忙しさや眠たさを言い訳にして、なかなかできなくなってきてしまっています。
久しぶりに、片道50分の通勤路を歩きました。やっぱり歩くのは良いですね。
徒歩通勤の習慣を取り戻すべく、頑張ります。

土いじり

コロナ禍での自粛生活が始まった年から始めた家庭菜園。
今年で3年目となりました。

何かに夢中になり始めると、それに関するセンサーも働き始めるということはよくあります。
道を歩いていて、作物が生き生きと育っている畑の畝の高さや支柱の組み方が気になったり、小説中の〔ミミズの糞は畑の土をよくする〕とか〔トマトとバジルは一緒に育てるとよい〕といった、本筋には重要でない言葉が自分にとっては大事な情報となったり、目にとまる世界が変わりました。

今年の胡瓜や万願寺唐辛子は、真っ直ぐではなく曲がって育つことが多かったのですが、これは、猛暑の影響だそうです。
あと1日陽に当ててから収穫しようと思っていたトマトが、鳥に食べられていることを発見した悲しい朝は一度ならずです。
天候や鳥や虫など、「自然と共にある」ということもより強く実感するようになりました。

コロナ禍で我慢することも多く、やりたくてもできない事が多い日々ですが、土いじりの時間はこの状況だからこそ得たものでした。
今年からは夏野菜だけでなく秋野菜も植えてみようと計画し、わくわくしています。
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Author:多摩パブリック法律事務所
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