自動車関連のトピック

 池袋で90歳のドライバーが運転する自動車が暴走して母子2名(当時31歳、3歳)を死亡させて9名に重軽傷を負わせたいわゆる「池袋暴走事故」で、東京地方裁判所は、2021年9月2日に、過失運転致死傷罪で禁固5年の実刑判決を言い渡し、検察側も弁護側も14日間の控訴期限内に控訴をしなかったため、同判決が確定しました。高齢者ドライバーのアクセルとブレーキの踏み間違い等による重大事故は後を絶ちませんが、運転免許証の自主返納制度は、「返納したくても車がなくなったら生活ができなくなる。」との声も多く、なかなか進んでいないのが現状です。誤発進防止機能や衝突被害軽減ブレーキ等の運転支援システムの普及が進んだり、さらには各自動車メーカーが鎬を削って開発競争を行っている自動運転システムが実用化されることで、悲惨な交通事故がゼロになる日を願うばかりです。
 自動車に関するトピックとしては、いわゆる「あおり運転」の罰則化も挙げられます。具体的には、道路交通法の一部改正により、令和2年6月30日以降、「他の車両等の通行を妨害する目的で、次のいずれかに掲げる行為(注:通行区分違反、急ブレーキ、車間距離保持違反、進路変更禁止違反、追い越し禁止違反、最低速度違反、停止及び駐車禁止違反など)であって、当該他の車両等に道路における交通の危険を生じさせるおそれのある方法によるものをした者」は、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処せられることとなりました(道路交通法117条の2の2第11号)。また、「次条第十一号の罪(注:上記の妨害運転の罪)を犯し、よって高速自動車国道等において他の自動車を停止させ、その他道路における著しい交通の危険を生じさせた者」は、5年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられることになりました(道路交通法117条の2第6号)。このような罰則化とドライブレコーダーの急速な普及が相俟って、いわゆる「あおり運転」が根絶されることを期待します。

素敵なこと

先月のブログに掲載された「手のり赤ちゃんトカゲ」。

以前の私ならば見るのも苦手でしたが、

ここ数年の生活の変化で、

爬虫類も昆虫も愛おしいと思うようになりました。



どこにも行くことのできない休日、ほとんどを庭で過ごしています。

軒先で少しずつ少しずつ羽化するいじらしいアゲハ蝶。

サッカーボールの上で激しい戦いみせてくれるカマキリ。

遠慮がちにランチタイムに同席する働きアリたち。

昼寝中のハンモックで、気がつくと添い寝しているヤモリ。

これまでの苦手は、「素敵なこと」に変わりました。



制約の多い毎日ではありますが、

その分あたらしい「素敵なこと」を見つけながら、

小さな世界を楽しもう!と思っています。

障害者差別解消法が改正されました

 平成28年4月1日に施行された「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」(以下「障害者差別解消法」といいます。)の改正法が、令和3年6月4日に公布されました。公布の日から起算して3年を超えない範囲内において政令で定める日が施行日とされています。
 改正法では、国及び地方公共団体が障害を理由とする差別の解消の推進に関して相互に連携協力する責務規定が追加されました。また、国及び地方公共団体が、障害を理由とする差別に関する相談に対応する人材を育成し、又はこれを確保する責務があることが明確にされました。さらに、地方公共団体が、障害を理由とする差別及びその解消のための取組に関する情報の収集・整理・提供に努めるものとされました。
 なお、合理的配慮(障害のある人が対面している困難を取り除くため、それぞれの障害特性等に応じて個別の調整や変更を実施することであって、その実施に伴う負担が過重でないもの)の提供義務に関して、改正前は、事業者に対して努力義務と課すにとどめていましたが、改正法では、事業者に対して法的義務を課すこととされました。ただ、東京都においては、東京都障害者差別解消条例により、都内で事業を行う者に対して、合理的配慮の提供についてすでに法的義務が課されていますので、実質的に変更はないことになります。
 障害者差別解消法の改正を踏まえ、障害者差別解消条例の見直しを行っている自治体もあるようです。
 ちなみに、平成31年4月1日時点で、全国で104の障害者差別解消条例が制定されており、独自の取組みも多くみられます。例えば、千葉県条例では、障害当事者が差別行為を行った者に対して裁判を起こした場合に、県が裁判費用の貸付等を行うことができる規定を設けています。また、四日市条例では、特に緊急を要する場合、障害当事者の申立てを経ずに市長が職権で救済手続を開始することができることを規定しています。
 障害者差別解消法はまだまだ不十分な法律ですが、法改正をきっかけとして、条例の整備・見直しが進み、こうした取組みが各地で進むといいな、と思います。

「ニホントカゲとカナヘビ」

夏になると、公園や道端などで時々トカゲを見かけます。

東京近辺に生息しているトカゲには、ニホントカゲ(体がツヤツヤして黒や茶色のもの)とカナヘビ(体表面がザラザラで茶色っぽいもの)の2種類がいるようです。

昨年くらいから、我が家の子供たちはこのニホントカゲやカナヘビを捕まえて飼育することに夢中になっています。ニホントカゲとカナヘビは別々のケースにして、1ケースで何匹か一緒に飼っていますが、喧嘩はせず仲良く寄り添いながら暮らしています。体を寄せ合って寝ている姿は見ていてとても愛らしいです。

このニホントカゲとカナヘビですが、異なった習性を持っています。大きな違いの一つは子育ての仕方です。どちらもメスが一度に複数個の卵を生みますが、カナヘビの方は、産卵後のメスは卵に一切関心を持ちません。下手をすると、産んだ卵を自分で踏み潰してしまうことさえあります。これに対して、ニホントカゲの方は、産卵したメスは卵を安全な場所に置き、孵化するまでの約40日間、餌もほとんど食べずに卵を守り続けます。

この夏、我が家ではニホントカゲとカナヘビがそれぞれ産卵しました。

ニホントカゲは、その習性どおり1ヶ月以上もの間卵をじっと守り続け、片時も卵から離れませんでした。一生懸命に卵を守っているその姿は、とても微笑ましかったです。

子どもたちが母親トカゲと卵を別の飼育ケースに移し、そっと見守った結果、見事に全部(5つ)の卵が孵化しました。写真は、生まれたばかりの赤ちゃんトカゲです。

生まれたばかりのトカゲは、卵の4倍くらいのサイズでした。卵の中では体を丸めていたのですね。ニホントカゲの幼体はしっぽが色鮮やかなので、レインボートカゲとも呼ばれています。

一方、カナヘビの方もその習性どおり、自分で産んだ卵に一切関心を払っていませんでした。なので、こちらは卵だけを別ケースに取り分け、孵化を待っています。現在、3つの卵のうち一つは無事に孵化し、赤ちゃんカナヘビは元気にしています。

さて、このニホントカゲとカナヘビ、姿は似ているようでも違いがあることに、不思議さを感じます。トカゲに限らず、動物も魚も、種類によって実にたくさんの習性を持っていて、この世界は本当に奥深く興味が尽きません。

小さなニホントカゲが一生懸命に卵を守っている姿を見て、私も、守るべきものを精一杯守ろうという気持ちになりました。

IMG_20210824_083045.jpg

養育費の支払確保

 近頃、養育費の支払確保に向けた動きが加速しています。最近では法務大臣が、離婚届の書式を変更して養育費に関する取り決めを記載する欄を作ると発表したのも記憶に新しいところです。令和元年には民事執行法が改正され、養育費の回収がよりしやすくなりました。今回はこの法改正で、どのような点で養育費の回収がしやすくなったのか見ていきたいと思います。
 第1に、「財産開示手続」の申立てができる範囲が広がりました。財産開示手続とは、債務者(養育費の支払義務を負っている人)を裁判所に呼び出して、債務者の預貯金・不動産等の財産や、勤務先等の情報を開示させる手続のことです。今までは、例えば「公正証書」で養育費の支払いを取り決めた場合は、財産開示制度を利用できませんでした。この場合は養育費が不払いになったとしても、養育費を請求する側が債務者の預貯金口座、不動産、勤務先等の詳細を把握していないと、強制的に回収することが困難な状態でした。この状態を打開するべく今回の改正がなされました。
 加えて、改正により、債務者が正当な理由なく裁判所に出頭しなかった場合の罰則も強化されたので、改正前よりも財産開示の実効性が上がったといえます。
 第2に、債務者の預貯金、不動産、給与等の情報を、債務者以外の第三者 (例えば銀行、市町村、日本年金機構等)から取得することが可能になりました。情報取得の基本的な要件は、財産開示手続を先に行ったが功を奏しなかったことです。もっとも、預貯金の情報開示に関しては、先に財産開示を経なくても申し立てることが可能とされています。
 養育費の支払確保に関しては、今後も法改正や運用変更がありそうです。
プロフィール

多摩パブリック法律事務所

Author:多摩パブリック法律事務所
多摩パブリック法律事務所は、多摩地域の法的ニーズに積極的に応えるため、東京弁護士会の全面的バックアップにより設立された公設事務所です!

リンク
最新記事
カテゴリ
検索フォーム
QRコード
QR
月別アーカイブ